0E_電池1本・TR昇圧・LED1個


LEDを点灯する昇圧回路を、電球の口金の中に入れられれば、 電池1本で点灯することが可能になる。
懐中電灯は、100円均一店で、 単三4本を電池ケースにいれて内臓するものを見つけた。 中身を単一1本に変更すればうまくいきそうで、面白そうと考察。

回路図、使用部品、データ

使用部品
L1:2.2μHの鼓型のコイルに5ターンを上巻きする。上:12T、下:5T。
C0、C1、C2:積層コンデンサ 104/25V、R1:472。
Q1:2SD592、D1:ショットキーダイオード、LED1:白色LEDです。

データ
Vin:VとIin:mAは入力電圧と電流です。
Vout:VはLED両端の電圧、Vout:mAはLED下端に1Ωの抵抗を挿入し、両端の電圧から換算。20mVの時、20mA。0.5V以下は、起動点灯しなかったので割愛。

コイルの作成

随分年代ものの工具を使った。左:ハンドドリル、右:万力

左:ハンドドリルを万力に固定。1回転でドリル先が4回転した。
右:鼓型のコイルの巻き線をとり、別のポリウレタン線0.3Φを巻いています。 5ターンと12ターンを巻き、中央がタップです。線材の固定は、蝋を半田鏝で溶かして使います。


上:回路を作り、コイルの両端とタップ部分を確認します。

左:回路の部分の拡大。

下:コイルのタップ部分を2本よります。両端も半田仕上げします。トランジスタ側を赤でマーキングする。
コイル5個完成です。大きさ:4Φ×4L。

組み立て

使用部品、左から
トランジスタ:2SD592、2.2μHの鼓型のコイル、
穴ピッチ1.27の1.6tの両面基板を口金に入る8Φ位の円形に加工したもの、
積層コンデンサ 104/25V 3個、抵抗:472、 ショットキーダイオード、白色LED。

基板にトランジスタとコイルを載せ、反対側にコンデンサを取り付け、コンデンサの間に抵抗とダイオードを入れます。LEDはコンデンサの足に半田します。

プラス側はコンデンサの足を使い、マイナス側はLEDの足を使います。

口金はプラス側の絶縁物が中でトランジスタに当るので削除します。セロハンテープで、外側を絶縁し、口金の中に入れます。プラス側は、パワートランジスタ用の絶縁物を使い、電極ははと目です。

左:途中の様子。データを取り動作を確認。  右:部分の拡大。

完成です

左:パワートランジスタ用の絶縁物を使った+側電極。電球用のキャップを外した状態。
中、右:点灯した状態。LEDは、これも100円均一店で入手した単三2本用の暗かった懐中電灯から外したもので、青っぽい光です。 スポット気味ですが、520Lux/25cm。
石油ストーブで点火しなくなった電池でも、動作します。単一電池ならどれでもと言うのがよいですね。実は、別頁に多く掲載しているTL499Aが、時々点灯しないときがあり、新しい電池を要求するので悩んでいたのです。これで安心です。

その後、単三1本用に変更


その後、単三電池1本用のチビ懐中電灯を100円均一店で入手した。 眺めていたら、上記の電球が入りそうなので、考察。
電球を入れる銅鏡を貫通にして筒状に変更。LEDの先端がレンズにぶつかるので反射鏡の電球のストッパー側にワッシャを入れ、少し浅くした。銅鏡も前側を少し切断し短くした。
連続使用時間、計算値:50mA、10時間。