1H_単一1本の懐中電灯に、TL499Aを入れる

100円均一店で単一電池を2本使用の懐中電灯を見つけた。

電池1本用に改造出来るかと、また、これにTL499Aを使った 昇電圧回路を組込めるかと考察です。

画像上は、完成したもの、下は元のものです。
全長が随分短くなりました。

1.5V、2000Lux/25cm

回路図と定数の設定

回路は標準的なものです。
入力は、可変電源で実験です。電圧と電流はディジタル表示です(Vin,VmA)。
出力側は、直列につながった白色LED4個の両端の電圧を測定(Lvolt)。
出力電流は、基準抵抗R2の両端の電圧(Vref)をディジタルテスターで測定し、 電流に換算します(LmA)。
効率=出力/入力、% = Lvolt x LmA / Vin x VmA

電流制限抵抗R1、基準電圧R2の定数を変更して実験し、結果のデータです。
R1:2.2K、R2:47Ω、C1:47μF2個


上:鼓型のコイルを使ったデータ、下:横型のコイルを使ったデータ


最初、左の画像の右の横型のコイルを使ったら、下側のデータになり、 電池1本では無理かと諦めたが、もしやと左側の鼓型のコイルに変更したら、 上側のデータがとれ、やれやれ実験成功と安心しました。

構造を考察する


どのような構造にすればよいかを考え、最初は、 左端の様に反射鏡に横穴を開けて回路を組込もうと考えたが、寸法が不足し、 うまくいかなかった。
結局、反射鏡を半分に切って、上部を使い、 残りの部分は寸法が同じになるように金具を考察することにした。
樹脂を切断するのには、半田ごてにカッタナイフの刃をビス止めして、 気長に行います。右端。

基板を考察する

回路が決まったので、基板上の部品配置を考えながら大きさを決めます。 片面基板を直径50Φにします。
反射シートは、アルミの幅広テープを使うことにして、35Φの円形に切り、 LEDの足を差し込む箇所をショートしないように大きくします。



上左:
10Φの白色LEDを4個取り付け
上右:
実験しながらデータを取り、部品定数を変更しているので、 少し基板が汚れてしまった。
左:
横から見た部品の配置

反射鏡と基板を合体する


内部にもアルミのテープを貼りつけた
半分の反射鏡と、基板のLED側です。

マイナス側の電極です。
中心の部分を切り捨て、基板を
半田付けし、 絶縁とします。

反射鏡と基板を合体します。
接着用の樹脂で固定します。

加工してないものと並べました。この部分ほぼ完成。

懐中電灯の外筐の加工です


最初に、電極とスイッチを外してから、 外筐の滑り止めのゴムと本体の間にマイナスドライバーを差し込み のりをはがします。次に適当に半分に切断します。 その後、電池の寸法を考えて長さを決めきります。

切断面を両側が合うように、やすり、切り出しナイフなどで加工します。
エポキシ系の接着剤で突合せにつなぎ、中にも接着剤をいれます。

外した滑り止めのゴムを寸法を合わせて短くして元道理にします。
マイナス側へつながる電極の金具を短く切り、元道理に入れます。
加工してないものと並べると、短さがわかります。

再調整をして完成です


組み立ててよく検証すると、部品が当たったり、 動作がおかしいところがあったので、入力側のコンデンサーを撤去し、 コイルを内側に移動します。

中心の貫通した支柱で全部を保持し、これはプラス側になります。

斜め前から見たところ

斜め後ろから見たところ。
中心は、プラス側の電極で、 高さの高い袋ナットを用いた。 外側がマイナス電極です。


左図:
点灯です。中心に見えるのは、後部と同じ袋ナットです。
可変電源での測定データ:
3.0V、2400Lux/25cm
1.5V、2000Lux/25cm
4個のLEDを一点に集光するようにしたので、データはすばらしいですが、 全体的には、多灯には及びません。

おまけの記事


手元にある、懐中電灯と並べてみました。

画像電池LEDx個Lux/25cm
単一1本10Φx4個2000
単三4本5Φx21個1400
単三1本5Φx8個800

画像寸法mm重量g備考
65Φx140250本機
65Φx120260 詳細頁
25Φx9075市販品