5C_庭園灯の電球を、白色LEDに変更する
鉛蓄電池6V・1個を使った、 今はやりの太陽電池で充電する庭園灯を知人からもらった。 使ってみたら、日没後の点灯時間が予想より短かった。 三から四時間位は点灯しているのかと予想していたが、 それに反し、一時間がやっとだった。 これでは、庭園灯としては短すぎるので、考察をした。 6V80mAの電球から、白色にし、回路も変更。
新聞紙を広げて作業をしながら撮影したので、少しお見苦しいのはご容赦を!
全体の外観は目次のページをご覧ください。
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上は少し斜めになっている上面の太陽電池です。
右は下面です。白い丸は中に電球が入っている点灯部分で、その左に、
密閉型の充電式2次電池が入っています。
下図はその電池です。6V1.2Ahとありますので、満充電できれば、
6V80mAの電球なら15時間は点灯するはずですが、
実際には1~3時間です。
分解して白色LEDをいれる
下面の発光する個所の白いカバーを左に回すと外れます。
その下の反射鏡もそっと外すと、中央にねじがあります。
上下をつないでいるのはこれ一本のみです。
上下を静かに引き離します。
線材でつながっているので切らないように注意が必要です。
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中のLEDの足の部分と抵抗器
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左の拡大
最初に、電球とそのソケットを外す前に、太陽電池を暗くして点灯させ、
+-の接続を確認する事。
電球とソケットを外し、その筒の中に白色LEDを保持するスリーブを
足の数だけ差し込み、その後LEDをそのスリーブに入れます。
LEDを4個入れるとベースがぶつかり扇状に開きます。
白色LEDの順方向電圧は3.6Vの規格ですが、
2.8V1mAでも点灯しました。
最初、6Vでは一個しか点灯しないかと心配したが、実験の結果、
2個直列で点灯するので、抵抗器を追加して回路が出来た。
充電最終電圧は6.5Vだった。
つまり、白色LEDを2個と抵抗10Ωを直列にした物を、
2回路使用した。
実測値で一回路、13mA、電圧が落ちると電流も減ります。
そのうち消灯します。
LEDと抵抗器を半田し、セロハンテープなどで絶縁し、
基板をねじ止めし完成です。
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LEDに変更後の発光部 LEDが4個あるのが解る
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左の拡大
反射板を組み立てた状態で高さをチックする。
点灯時間は伸びたのか?
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点灯させると、中央がまぶしい位光ります。完成です。
実際の使用は、今までは日没後一時間位しか点灯しなかったのが、
夜半になっても点いていて何時消えるのか不明です。
また、今まではその部分が電球の街灯のように光っていたのが、
今度は、スポット発光していて、地面が明るくなった。
夏になれば、日没も遅くなり、日の出は早くなるので、
一晩中点灯するでしょう。めでたし、めでたし!!
使用した白色LEDは、20mAの時に10cdです。
電流と明るさは対数で減りますので、13mAの時は6cd位です。
最大、4個で26mA、24cdです。
定電流点灯を考察
点灯時間が経過すると明るさが変化して、少し暗くなるようなので、 定電流点灯を考えた。
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上は、今までの回路で、これが2回路あります。
最初は計33mAですが、電池電圧の低下につれて電流は減少し、
明るさも徐々に落ちます。
右はこれから組みこむ回路です。
定電流化の目的で、FETの2SK210を4個並列に使います。
40mA、1回路でLED2個です。
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上は、今までの回路で、これが2回路あります。
最初は計33mAですが、電池電圧の低下につれて電流は減少し、 明るさも徐々に落ちます。
右はこれから組みこむ回路です。
定電流化の目的で、FETの2SK210を4個並列に使います。 40mA、1回路でLED2個です。
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上は、チップのFETを4個半田した基板の裏と表です。
最初は電球の中へ入れてしまおうと小さく作ったのだが、
少し長かったので入らなかった。残念。
左は、今までの抵抗2個の代わりに両面テープで貼りつけた、上記の基板です。
LEDは4個から2個に減りました。
下は、点灯面の2個のLEDと、カバーをして点灯した状態です。
定格電流を流しているので、1個で10cd、2個で20cdの計算です。
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定電流点灯を再度考察
先の変更がかんばしくない。前より暗くなった。
最初は、LED電流は約16mAが4個あった。
次は20mAが2個です。
やはり数が少ないと暗いです。
LEDの数を増やすことを考え、回路を点検すると、なんと6V以下になると
点灯しません。調整用のVRも端でもう調整が出来ません。
さすがは、香港製です。で、抵抗を変更して、5.5Vまで動作する様に変更。
回路を下記に変更して、今度は電球のバルブを加工して基板を取付けました。
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反射材を塗装したら、ハスの天ぷらみたいになってしまった。
基板を丸く加工して、パターン面にバルブの外側を直接半田します。
+側は中心から出して外側へ曲げます。LEDを配置して、
バルブの外側が-側ですので抵抗を入れて接続し、
前回使ったFETも再度載せました。
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さて、消費電流は?可変電源でのデータです。
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LEDが6個で90mAだと1個平均15mAですので、
幾らか明るくなる筈です。
動作終止電圧も変更したので、時間も延長するでしょう。
点灯時間が短くなったので、回路変更を考察
ここから追加:181106
あちこち劣化したのか、点灯時間が短くなったので、分解整備することにして、
怪しげな回路を捨てて、作り直すことを考察。実験をした。
- 動作原理
-
昼間、
太陽電池が発電した電力は、D1のショットキーダイオードを通り電池を
充電します。その電圧は、R1とR2で分圧され、Q2のベースに加えれらます。
Q2はQ3のベース電位をアースに落とし、D2のLEDは点灯しません。
夜間、
Q2は動作をしていません。
Q1はマイコン用のリセットICで、電源電圧(電池電圧)が規定値以上だと
端子OUTは電源と同じになり、Q3をONにし、D2のLEDが点灯します。
電源電圧が下がると、端子OUTの電圧はゼロになり、Q3はOFFになり、
D2のLEDも消灯します。
リセットICの規定値:4.3~4.6Vの物を使用した。(8054ALR)
D2のLED部分は、変更せずに上の画像のものを使っています。
夜間、 Q2は動作をしていません。 Q1はマイコン用のリセットICで、電源電圧(電池電圧)が規定値以上だと 端子OUTは電源と同じになり、Q3をONにし、D2のLEDが点灯します。 電源電圧が下がると、端子OUTの電圧はゼロになり、Q3はOFFになり、 D2のLEDも消灯します。
リセットICの規定値:4.3~4.6Vの物を使用した。(8054ALR)
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- 結果報告
-
実験、失敗。案はよかったのだが、切れが悪い。消灯時に、
LEDが消灯すると電源電圧が上昇するので、点滅を経てから消灯する。
また、いい加減な明るさの小電流の時間が長すぎる。
次を考察。リセットICからの信号に時定数を持たせ、太陽電池からの信号との
AND回路にする。
ゲートでフリップフロップ回路を作って、太陽電池の信号と、
リセットICの信号で、ONとOFFを制御する方法もあるが、
不確定要素も考えられる。CRを使った時定数回路の場合は、
時間にばらつきはあるが、必ず動作する。
ゲートの出力なので、明るさ変わらずに、瞬時に消灯する。
これに決定。
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基板を作成、組み込む
回路が決まったので、基板を考察。 穴あきボードを今までの基板と同じ大きさに切り、部品を取り付ける。
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左:不要となった古い基板とスイッチなど、 右:完成したボード
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上:ボードを取り付け配線する、 下:太陽電池を暗くするとLEDが点灯
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- データ
-
充電電流:直射日光の下で最大100mA、7.8V
LED回路:充電時・0mA、点灯時・45mA
点灯断電圧:4.3V
この回路は、点灯の終止電圧の設定はありますが、時間の設定がありません。
その為、毎日、電池を規定電圧に落ちるまで、使います。
どの位の時間点灯するかは不明ですが、
真夜中は点灯していなくてもなどと、・・・・。
LED回路:充電時・0mA、点灯時・45mA
点灯断電圧:4.3V