DELL DIMENSION 3000 ・ ケースを変更

小生は今まで、セレロン733機を主に使っていた。17年5月に購入したdellのペン3000はインターネット専用で、宝の持ち腐れの感があった。
そこで、2台の中身を入替えて、使いやすくしようと考察。

PCのケースを変更したら使いやすくなるのかを考察




左は:dellペン3000
しかもデュアルコアー

右は:自作のセレロン733

左のDELL・ペン3000を、リムーバブルケースのHDDを使って、アプリケーションごとに違う環境で使おうと、大きな筐体に入替えることを考えた。パソコンを入れてある棚の高さ等を勘案したら、現在の市販品で、5インチの引き出しが4個あるものは、高さも奥行きも大きく、入らないことに気づき、結局、現用のセレロン733機と入替えることになった。

DELLを解体

元に戻すかもと写真を撮る。
左:後部。
右:中の様子。緑色のものは、CPUの排熱用のフードです。ファンはその左の黒枠にゴムブッシュで吊られていて、振動が筐体に伝わらない構造になっています。 黒枠は、筐体にラッチでひっかかっています。ファンの外側の四隅の黒い四角がそれです。
右下のL字様の黒いものは、前から見て左側のカバーを開けるためのラッチです。 下へ下げると開きます。上部と右側は、リベット留めで開閉出来ません。

フードとファンを取り外したら奥にあるCPUの上のフィンが見えます。赤丸内。

次に、ボードを外そうとビスを抜いてもボードがびくともしません。

反対側のカバーは外れませんのでどの様な構造か判りません。

隙間を見つけて覗いたら、CPUの上のフィンを固定しているビスが、筐体のボスにねじ込まれているようです。
恐る恐るそのビス4本を抜き、フィンを取り外すと、ボードが外れました。やれやれほっとしました。
幸いなことに、そのボスはタップでねじ込まれていたので、ナット回しで外しました。



CPU用のフィンを固定していたボスの位置を採寸します。
これから入れる別の筐体に穴を開けなければいけません。
後部のファンの位置も採寸し、これも合わせなければいけません。

電源ボックスは、コネクターが合わなかったので、外します。入替えです。



外したボードです。
CPUの上には放熱用のシリコングリスが塗布されていますので触らないように注意です。赤丸内。
ATX規格の標準的な寸法です。

セレロン733機・完成



セレロン733機は、電源を含んで全部取り外して、DELLの筐体に取り付ければ終了します。

苦労も、トラブルもなく完成です。

ペン3000デュアルの作成

最初に、採寸したCPU用のフィンの固定ボス用の穴と、同じく採寸した後部の排熱用のファンの取り付け穴を開ける必要があります。
ビス穴は、ポンチで位置を決め、ドリルで開けます。板厚は0.6mmの様で、思ったより簡単に開きました。
悩んだのはファンの取り付けです。入れようとしている筐体の構造が少し違うので、ファンとCPUの位置がずれます。また、排熱用の開口部が不足します。
長考の末、開口部は全開として、ハンドニップラーでしこしこと切り広げました。取り付けは、ファンを吊っていた黒枠を加工して上下をビスで固定し、横は金具を2個作りビス止めです。



上:
後部から、ボードを仮止めして位置を見る。
右上:
ボードを仮止めしてボス位置を調整。
右:
ファンも仮止めして様子を観察。
下2枚:
良いようなので増し締めして、電源を取り付け。

ペン3000デュアルの完成


違うカメラで撮ったのか、同じカメラか不明です。 曇りと晴れの違いか、蛍光灯のせいかも。色調が変わってしまった。

HDDやFD、CDROMなど必要なものを取り付けます。下部の赤い箱は、5インチの形状のスピーカーです。アンプ内臓ですので電源線も必要です。



この筐体には、前面の下部にUSB、音声、キーボードコネクターなどの出力がでています。このためのケーブルが中を通り後部にでています。これを左のようにコネクタで接続します。

右は、完成した前面です。黒塗りのものは、引き出し式のケースで、HDDが交換できます。DELLで使っていたので黒色に塗装しています。

FDの上の細かい穴の開いたものは空気取り入れ口で、模型用の田宮の穴開きボードの流用です。

その後の変更



その後、いくらか模様替えを実行。

HDDを差し替えて使う、引き出しが古くなったので新しくし、右の ペン3000機はDVD-RW、FDDはカード読み取り付きに変更しました。

左は、ネットサーフィン専用機に、右は、いろいろな目的に、それぞれ最適に使用されるようになりました。共に動作音が静かになったのは気のせいかな!!

総括・生じたトラブルとその対処法

今回のパソコンの中身の入れ替えで生じたトラブルを列記します。
同様な事を考えている方の参考になれば幸いです。

文中では、以下の略記を使います。
C733機; セレロン733Mhzのボードを入れたPC
P3000機; ペン3000Mhzデュアルのボードを入れたPC
P-0、P-1; IDEプライマリードライブ、マスター、スレーブ(BIOS認識)
S-0、S-1; IDEセコンダリードライブ、マスター、スレーブ(BIOS認識)
C:¥、D:¥、E:¥、F:¥; HDDのドライブ(OS認識)
CD-ROM; CD-R、CD-DVDなどのドライブ(BIOSとOS認識、共通)
メモ: すべてのHDDを、基本と拡張の2個に分割しています。
電源ボックス
最初は、共にATXのボードなので、電源は同じで、 出力容量の違いだけだろうと考えていたが、コネクターの形状と数の違いがあった。 DELL機にはプロセッサ電源コネクタがあった。
取り付け方で、片方が天地が逆になっていたので、違う電源かと勘違いした。
電源配線用の4ピンのコネクターが、増設が必要だったり、 延長するために必要なことがある。
HDD接続用の信号ケーブル
HDD用のフラットケーブルの長さをあわせるため、もしくは、 短くするために勝手に切断するとドライブを認識しないことがある。
ドライブ側の設定に、マスター、スレーブ、ケーブルセレクトとあるので、 順々に設定を変えるとどこかで認識する。設定ピンを削除して認識したものもあった。
ドライブの認識
旧C733機では、ドライブのスレーブ側はプライマリー、 セコンダリー共にCD-ROMで、 セコンダリーマスタードライブが差し込まれてなくても、 セコンダリースレーブとして認識していた。つまり
 C:¥、D:¥、E:¥、F:¥、G:CD-ROM、H:CD-ROM
 C:¥、D:¥、E:CD-ROM、F:CD-ROM
という使い方が出来た。

新P3000機では、セコンダリマスターを入れないとスレーブとして認識せず
 C:¥、D:¥、E:¥、F:¥、G:CD-ROM
 C:¥、D:¥
となってしまった。

これを解決すべく、構造説明は省きますが、セコンダリーマスターHDDを挿入した時と抜いた時にCD-ROMの設定を変更する隠しスイッチを取り付け自動で認識を変更しています。その結果
 C:¥=P-0、D:¥=P-0、E:CD-ROM=S-0
 C:¥=P-0、D:¥=P-0、E:CD-ROM=S-1、F:¥S-0、 G:¥=S-0
と、追加したドライブが、後ろに表示された。
しかしながら、PCを、WINーMEのdosディスクで起動すると
 C:¥=P-0、D:¥=S-0、E:¥=P-0、F:¥=S-0、 G:CD-ROM=S-1
となって、非常にややこしくなった。
P3000機のCPUのフィン
原機のフィンが筐体にボスを設置していたので、移動する方にもボスを設置したが、 ボードにナット止めでも良かった。フィンのホルダーは樹脂だったので、 放熱はあまり関係なかったかも知れない。
吸気と排熱
C733機は、前面パネルの後ろにあったHDDを上部に移動し、 後部のファンを外した網はそのままなので、通気がよくなった。

P3000機は、前面のFDDの下が網になり、 引き出し式のHDDケースはファン付で、HDDの上と下に風が通り、 後部のファンは網もなく、排気もうまくいっているようです。
ボード上のUSB端子
C733機は、付属していた説明書にあったポートの端子と現物が合わず調べました。
詳細を記します。

MICRO ATX SI Mainboard MS-6189
9:?7:GND5:+Data3:-Data1:Vcc
10:Vcc8:-Data6:+Data4:GND2:?
ボードを取り付けると、右端が1番ピンです(現物)。 説明書の1番ピン(左端)間違い。

P3000機のUSB端子は、標準のものです
MICRO ATX DELL DIMENSION 3000
2:Vcc4:-Data6:+Data8:GND10:USBoc
1:Vcc3:-Data5:+Data7:GND9:key
ボードを取り付けると、左端が1番ピンです。 9:keyは空きピンで、メスコネクターは穴がありません。
10:USBocはこれをVccに接続すると、このUSB端子がアクティブになります。
前面パネルのUSBコネクター
C733機は、 前述のように、ボードのUSB端子が判明したので、これを接続します。
元のボードに刺さっていたコネクターから、メスピンを引き抜き、 位置を変更すれば完成です。
9:keyはメス側を穴あけします。1.2Φキリ。
P3000機は、内部配線ではなく、後部パネルにコネクターで接続なのですぐ完成。
内部出力使用中止。
電源スイッチと表示LED
これもメスコネクターを入替えて完成です。 LEDが点灯しないときは、線を逆に入替えます。
C733機のLEDは白色LEDに変更しました。単なる遊びです。
前面パネルのオーディオコネクター
C733機は、配線が面倒なので、使用停止。
P3000機は、内部配線ではなく、後部パネルにコネクターで接続なのですぐ完成。
内部出力使用中止。
感想・雑感など
完成してしまえば、やれやれと安心ですが、考察から実行までは時間がかかりました。 市販の完成品を解体して別のものとする。動作は保障されているのですから、 安心ですが、いささかとがめました。 購入して1年が経過して、保障期間が過ぎたのが実行のチャンスでした。多分、 今組み替えないと今後もしなかったでしょう。
新しい筐体を購入すればもう少し簡単だったかとも考えますが、 高さ420mm以内で5インチが4台入れられるものは、もう市販していません。 現在のものはこれより全高も奥行きも大きく、 追加ボードを使わない MICRO ATX基板に対して多きすぎます。

HDDを差し替えて別のアプリケーションを実行する方法は、 HDDごとに使うアプリケーションを決めらるので安心です。 Webページ作りとメール、マイコン用のプログラム開発、 購入したソフトや雑誌の付録ソフトの試し実行用など、 目的別の物を作れば、トラブルも減ります。