100円ラヂオを楽しむ、TA7642を使う

21.09.21


100円均一店で左のラヂオを売っている。

単四電池1本で動作し、イヤホーンもしくはスピーカーをつなぐと使えます。 寝室の枕元に白色LEDとラジオを組み込んた箱があるのだが、 随分昔のおもちゃのラヂオの基板を使って組んだのだが、 レフレックス回路なので動作が不安定で、 選局時に動作点がずれて使いにくく組替えを考えていた。
幾つか市販のラヂオを内蔵して使おうかと入手したが、 電池1本で動作するものがなかった。何故だか、電池1本にこだわっている。

左の100円均一店のラヂオを分解して回路を見ると、 抵抗器の変更で消費電流も少なく出来、 スピーカーも実用になる音量で動作したので、やっと組替えを決心。

ラヂオか、ラジオか、どちらの呼び名が良いのか?RADIOと入れればラヂオ。

回路を考察

100円ラヂオの原回路


中身を見る。VRのつまみは外した。 画像が逆さの様であるが、回路図と同じ配置です。

Q1,Q4、Q3は部品の頭部から見た端子配置です。
回路図を起こしてみると、Q1:TA7642は集積回路のICで、 高周波増幅、検波をしています。形状は小さなトランジスタと同じです。 それの出力をトランジスタ2個の低周波増幅回路に送っています。 出力にスピーカーを接続すると十分な音量です。 C4の接続が、普通はコイルとグランドに入れるのだが、 コイルと電源側に挿入されているが、動作には支障はありません。
電源:1.5V、電流:15~25mA、少し喰いすぎです。 単四電池では1日稼動するか疑問です。

考察した結果の回路


回路を実験して、常数を変更。C4の位置を通常の場所に変更。
Q1はそのまま使うとして、Q2、Q3を2SC1815に変更。
抵抗値を変更、R3:472、R6:472、R7:104。 これで、所要電流が2~5mAになった。音量によって変化します。 電源は、単一電池を使うことにしているので、長持ちです。

現用のケース、パネル、基板を流用して考察

完成した外観


今までのもの、

完成した現用

最初、パネルも作り直そうと考えていた。 今までのものは、時々修理をしながら多分20年以上使っています。
しかし、パネルからとなると面倒です。結局、使っていた基板を流用することが 出来たので、元の位置に配置された。 いい加減なのり付けの取り付けを、ビス止めに変更。 ケースを移動するときに触って同調がずれるので基板を回転、 つまみに白点があるのが選局同調で、右側になった。
ケース上部左上は、電源スイッチ、スピーカーとイヤホンを切り替え、中立断。 白色LEDは10Φ1個に変更。

元の基板の部品を外して実験


高周波基板、部品面
高周波基板、半田面

元の基板の高周波部は、3トランジスタのレフレックス回路で、その出力を、 低周波トランスを2個使った基板に入れ、スピーカーを鳴らしていた。 つまり、基板2枚でした。高周波部の基板を外し、 そこから部品を外し、バリコンとVRのみにした。


100円ラヂオからQ1のみを借用して、 上の画像の外した基板とアンテナコイルを使い回路を考察。 スピーカーを変更すると音量と音質も変化します。50mm、90mm、130mm、 さすがに大きい物は良い音がしますし、音量も豊かです。画像は90mmのものです。


回路図とにらめっこしながら、実体配線図を起こし、基板に部品を差込み半田します。 基板についていたVRをそのまま使ったので、値は5KΩになった。 VRからあとのセラミックコンデンサは積層セラミックに変更。

ケースに組み込み完成です


動作を確認したら、ケースに取り付け完成です。基板はビス止め、 少し曲がっているのは現物あわせで穴位置の間違いが原因。 アンテナは、先にコイルをグルースチックで固定し、 フェライトコアーは左右に動かして感度が良いところでパラフィンで固定します。 左下はイヤホーンジャック、VRはそれの音量調整用。 電池は、ラヂオ用は単一1本、それに単三2本を加え、白色LEDを点灯。

大きなスピーカーを使うと音量も増加します。 その為、同じ音量なら消費電流が減少します。 そんなことを考えていると、太陽電池を使って充電式にすれば・・・ などと また空想が膨らみます。