食品の保存、鮮度の維持、賞味時間の延長を考察

今、コンビニエンスストアなどで、食品の賞味時間が問題になっています。
例えば、昼食の弁当を購入した人がすぐに食するとは考えにくいので、購入後2時間くらいを賞味時間に入れて考えると、販売は賞味時間から2時間を差し引いた時間までしか陳列時間がない。という問題です。
つまり、製造時刻が6時で、賞味時間を6時間とすれば、賞味期限は12時です。上記の例を当てはめると、販売陳列時刻は10時までです。この時刻で廃棄処分となります。
販売する方は、食中毒などが心配なので、この方法をとった方が安心なのですが、購入する方は、廃棄処分はもったいない、と考えます。

これを解決するには、食品の劣化、変質を抑えればよいのです。最近のLEDを使ってそれが可能かを考察します。

紫外線、可視光線、赤外線について

インターネットで調べると、表記のことがわかります。


出展元 http://www.kenko-dream.jp/index.html

地表に到達する太陽光(電磁波)には、紫外線、可視光線(可視線)、赤外線があり、我々はこれらを浴びています。この中で、可視光線は、通常目にわかる色です。プリズムなどで見たことのある7色がよく知られています。 これらの電磁波が地表に届く割合は、紫外線5.5%、可視光線52%、 赤外線42%と言われています。

ここで考察しようとするのは、これらの波長の中の紫外線です。
紫外線は、可視光線よりも波長が短い100〜400nmの波長領域で強いエネルギーを持つ電磁波で三つに区分されます。三つの区分は、判りにくいので、上の画像と同じ順序に並べます。
C波は100〜280nm、B波は、280〜320nm、A波は、320〜400nm、 です。
太陽光に含まれる、C波、B波は地球の周りにあるオゾン層に吸収され殆ど地上には到達しませんが、B波はわずかですが届いています。物を破壊するエネルギーがあり、あらゆるものを劣化させます。
これらの電磁波を人工的につくり、C波は殺菌等に、B波は、日焼けライトに、A波は、ブラックライトとして偽札の鑑定などに利用されています。

紫外線、C波について、その応用

最近、この紫外線C波を発光するLEDの開発が進み、研究もされています。
260nmの深紫外線を利用した殺菌、病原性大腸菌やサルモネラ菌を30分の照射で死滅させるLEDも開発されています。 しかし、人間に害を与える電磁波なのが1番の問題です。

本題を考察すると、殺菌ではなく、劣化を抑えると言う考えですので、もう少し光源は弱くてもよいとわかります。しかし、まだ、食品の劣化を抑える1番よい電磁波の波長は解明していないようです。まだまだ、研究段階でデータの発表はないようです。
白色LEDは、多くの場合擬似白色で、青色LEDの光を黄色の蛍光材料に当てて白色を出しています。一方で、405nmの近紫外線を発光するLEDを作り、周辺を取り囲んだ、赤、緑、青の蛍光体を励起し、これらの光が混ざり合って白色を発光するLEDも開発されていますが、まだ発光効率では、青色LEDを使ったものには及ばないようです。

上記の紫外線発光のLEDで、食品の劣化を抑える波長が判明し、白色を発光するもので効率のよいものが開発されれば、コンビニエンスストアなどのショウケースの照明も変化し、消費電力も減少するでしょう。

深紫外LEDの殺菌システムの開発

後日追加 (20.9.3)
日経エレクトロニクス、no.985号(8月25日発行)の記事によれば、理化学研究所と松下電工が共同で、波長282nm、出力10.6mWという深紫外LEDを開発したとあります。
殺菌灯として、水銀灯を代替したり、蛍光体と組み合わせて照明用の光源にも応用されそうです。前の項で小生が記した事が現実になりそうで、大いに期待が持てます。