模型電車と鉄道

24.12.17
日本で楽しまれている模型車両の話。鉄道の現状など。

模型の車両のうんちく、数字は線路の内側の寸法を表している

5インチゲージ:
Gゲージとも言う。これは主に遊園地や自宅の広い庭に設置して楽しむ。 線路幅5インチは、25.4mmx5=127mmです。 動力源としては、電池が用いられたり、蒸気機関車を手作りしている。
人が乗って運転しているのが多い。遊園地などでは、お客も乗っていることがある。
32mmゲージ:
Oゲージとも言う。線路が3本で中央の線路で給電する。車体の側面が紙製の キットがあり、廉価で作りやすかった。今は廃れている。 湘南電車4両を楽しむのに6畳間を占領した。交流4から15V。
16.5mmゲージ:
HOゲージとも言う。ハーフO(half O)ゲージでHOと言う。 適当な大きさで楽しめます。昔は車軸の耐久性がなく、保守が大変だった。 現在の主流です。いろいろなものが自作できます。直流。
9mmゲージ:
Nゲージ、ナロウゲージともナイン(nine:9)ゲージとも言う。 これを部品を集めて自作するのは小さくて大変です。 しかし、場所をとらないのがよいです。直流。
6.5mmゲージ:
ドイツのメルクリン社が販売していたが、先日倒産しました。 購入して動かすのみで、改造、自作は、まず不可能です。直流。
3mmゲージ:
線路幅3mmで、Threeの頭を採ってTゲージといわれる。 筆箱や、めがねケースに組み込んだものも、見受けられる。詳細不明。
プラレール:
線路をプラスチックで作った鉄道模型。タカラトミー社の製品で、 50年以上前から商品化されていて、親子2代で楽しんでいる方もいます。 情景部品といわれる家屋や鉄橋、車庫など多くのものが販売されている。 基本は、3両が1編成で中間車にモーターがあります。単2電池1本使用、 1.5V。大きさは16mmゲージ(HO)より少し大きい。
プラレール・アドバンス:
上記のプラレールのレール部分のみを使い、車両を小型化したもので、 1本のレールの両側を使い、複線化している。 レイアウトが小さく出来るのが利点です。電池駆動。
100円均一、ダイソーのもの:
100均一店のダイソーで販売している模型電車です。 この模型には線路がありません。タイヤで走行する電車と同じ考えです。 左右の溝がガイドになって走行します。ガイドの幅、24mm。 車体の大きさ、16mmゲージ(HO)とほぼ同じ。 基本は4両編成で、中間の片方を駆動車にします。単三電池1本、1.5V。 進行方向は前進のみ。
総括:
ダイソーの模型電車についてはネットでは、ぼろくそにこき下ろされています、おもちゃだ、作りが悪い、質が悪い、リアリティがない。どこそこのコピーだ、などなど。何のリアリティー?貴方は、100円の価値にどれだけ期待しますか。これはおもちゃです。
模型電車の9mmゲージでは、電車1両 ¥6,000~¥10,000- 位です。
HOゲージのD51機関車は、¥70,000- です。これは廉価の方です。 京成電鉄6両セットは、¥441,000- です。 これらに共通することは、購入して走らせるだけで、手を加えることは不可能ですし、こんな高価なものに手を加えて悪くする勇気がありますか?
100均一店のおもちゃは、手を加えて楽しむ物です。失敗したらまた購入すればよいのです。興味があるからと、何十万円と費用を掛けて場所と機材で家族と揉め事を起こすことはやめましょう。そのうちに、興味が無くなっても惜しくて処分できないでしょう。 中古で販売する?方法は? そんな面倒なことはやめて、次の興味を探したほうがよいのでは?

100円均一ダイソーの車輌と線路を陳列

車両:¥105-


種類:5種   編成:4両、先頭、駆動車、中間車、後尾車

¥210-


模型ー21(1袋):直線線路(4本入)
模型ー14(1両):タイプ4駆動車
横幅:450mm

¥630-

模型ー23(2袋):曲線線路(4本入)x2
模型ー22(1袋):1/2直線線路(8本入)
模型ー27(1袋):ポイント線路(2本入)
模型ー2(1両):タイプ1駆動車
模型ー6(1両):タイプ2駆動車
外形:1000x470mm(楕円形)

横面に紙を張ったり、車両を延長

左:
上:側面に印刷した紙を張り、2両連結の機関車に
中:別の模型の前後を切り取り、合体、全長を長く
下:長くした車両全体に紙を貼り付け、別物に


塗装をしたり、紙を貼り付け別のものに。機関車、冷凍車、貨物車。

日本国内の鉄道の軌道のうんちく、数字は線路の内側の寸法を表している

1067mm(狭軌):
日本のJR線の標準の線路幅で、1067mmです。私鉄は非常時に相互乗り入れをする関係上、同じ狭軌を採用している会社が多い。これは世界的に見れば特殊の数値で、あの狭い幅でよく大きな車両を動かしていると驚異の目で見られています。 外国では、線路の保守の不備が多いらしく、この狭軌では車両の運行は不可能だと言われています。 車体幅:2950mm、屋根までの高さ:3700mm、車体長さ:18から20m。
線路幅:25.4mmx12x3.5=1066.7mm(3フィート6インチ)。
1372mm:
東京の路面電車に採用された軌道で、これも相互乗り入れを考えた私鉄にも採用された。
京王線(井の頭線を除く)、都営地下鉄10号線、都電荒川線、東急世田谷線。
線路幅:25.4mmx12x4.5=1371.6mm(4フィート6インチ)
1435mm(標準軌):
日本では、狭軌に対して広軌といわれますが、これが世界の標準です。1435mm。日本国内でもこれを採用している鉄道があります。新幹線は大部分がこの規格です。 東京では、京成電鉄と京浜急行電鉄、多くの地下鉄で採用されています。また、神奈川県の箱根を走る、箱根登山鉄道も採用しています。小田原と箱根湯本の間は、小田急線も乗り入れているので、線路が3本あってわかり易かった。 現在は、箱根登山鉄道は、箱根湯元と強羅の間のみを運行しているので、小田原、箱根湯元間の3線も見られなくなります。在来線を使った線路で、線路が3本ある箇所では、外側がこの規格です。
通常の鉄道の給電の架線は頭上にある。地下鉄のみが給電方法が違い、第3軌道という、線路の横に1本追加された形式です。トンネルの高さが低くなり、建築費を廉価に出来る。600Vが多い。
線路幅:25.4mmx12x4+25.4mmx8.5=1435.1mm(4フィート8.5インチ)

鉄道の現状:順不同

機関車の形式
蒸気機関車:    B;2軸、C;3軸、D;4軸、86;3軸
ディ-ゼル機関車:DD;4軸、DE;5軸、DF;2軸x3
電気機関車:    ED;4軸、EF;6軸、EH;8軸(2両連結)
米国には、蒸気3軸x2(釜2個)、4軸x2(同)、5軸。 電気6軸x2.ロシア、電気3軸x2x2、がある。
住友金属工業
大阪市此花区にある「交通産機品カンパニー製鋼所」は国内の鉄道車輪で100%のシェアです。1912年創業。ドイツに7000枚。中国の高速鉄道の3分の1。 防音車輪も開発。
鉄道総合技術研究所
国分寺市光町。次世代路面電車「ハイ!トラム」札幌と高松で実用試験。リチュム電池搭載で架線レスにも対応。在来線内では架線から電力を供給。ハイブリッド型。
新幹線と飛行機
首都圏との移動において飛行機が優位なのは北海道、九州、四国の3島。他は新幹線がない北陸、山陰の1部のみ。飛行機は、空港までのアクセス時間を要するのと、便数で優劣が決まる。首都圏-福岡は片道50便で飛行機の利用が多いが、羽田-青森は片道6便で新幹線の利用が多い。
JR北海道:スーパー北斗:
JR四国の「振り子型」車両をベースに開発。運転席が低く視界が悪いを改善。
北海道は霧や吹雪で視界が悪い、また、トラックなどとの衝突が多い。このため、視界の確保と運転手が怪我をしないようにと運転席を高くした。
JR北海道:DMV(dual mode vehicle)
ボンネットバスのような格好で、通常は道路を走り、街中では専用の線路を使う。 距離が長くても線路を敷く必要がない。過疎地に最適。
JR九州:フリーゲージトレイン
九州新幹線を車輪の左右間隔を変更して新幹線軌道と在来線軌道とを走行可能にするフリーゲージトレインの構想があるが、佐賀県諫早-長崎まででは採算がどうか疑問?
上毛鉄道:自転車の持ち込み
群馬県、前橋と桐生を結ぶ上毛電気鉄道の上毛線は、電化はしているが、北関東は車社会で、1所帯に2台が普通です。鉄道利用は、通学の高校生が55%と残りが通勤者と一般の人です。そのため、平日の朝8時までを除くすべての時間で列車の後部車両に自転車を持ち込めるようにした。主婦の方の買い物に利用されている。
ハイテクタグと貨物輸送
JR貨物は、コンテナにICタグを搭載し、無線で確認できる方法を実用化した。 どの番号のコンテナが、どの列車の、どの貨車に積載されているかが確認できる。 JR貨物だけでなく、ID番号を取得した通運業者も自社の端末で確認できる。 最初、米国テキサスインスツルメント製であったが、シャープ製の無線端末になった。
小海線と大糸線のハイブリッド車両
ハイブリッド営業車両は、07年から山梨県北杜市の小淵沢駅から長野県小諸市の小諸駅を結ぶ小海線で「キハE200」形が運行中。
「リゾートビューふるさと」は、これに続くもので、観光用車両としては、日本初となる。系式名称は「HB-E300」系。この車両から、気動車の「キ」に代えてハイブリッド車両を示す「HB」を名称につける。 長野市の長野駅から北安曇郡小谷村の南小谷(みなみおたり)駅間を毎日1往復する。
ハイブリッド車両は、蓄電池の電気を使い電気モーターで発進し、加速時にディーゼルエンジンを使って発電機を動かし充電。減速時には回生ブレーキを採用し、電気モーターを回転させることで充電する。ディーゼルエンジンは発電用で、駆動は電気モーターを使用する。従来の車両より燃費を1割、排気中の窒素酸化物なども約6割減少させることができる。
営業係数ランキング
「週刊東洋経済」2010年4月3日号「鉄道新世紀」に、JRと私鉄全線の収支が掲載されている。ベスト5は、大阪港トランスポート(42)、東海道新幹線(51)、山手線(57)、赤羽線(57)、筑波観光鉄道(59)、である。東横線(70)は26位、田園都市線(71)29位、である。
ワースト5は、JR東海:名松線(517)、岡本製作所(510)、阿佐海岸鉄道(493)、JR東海:参宮線(406)、西武山口線(404)、である。 JR東海、JR東日本の各線の多くが赤字で、新幹線、首都圏の収益で地方路線を支えている。
世界の車両メーカー、2009年データ(%:シェア)
ボンバルディア(カナダ):8730億円、22%
アルストム(フランス):7410億円、19%
シーメンス(ドイツ):4兆4070億円、15%、(建築、産業用を含む)
日本車両:650億円。近畿車輛:553億円。川崎重工業:250億円
高速鉄道、規格
ヨーロッパ:時速320km、幅2.9m、編成200m、定員400人、 質量400トン
日本:   時速275km、幅3.4m、編成200m、定員630人、 質量350トン
日本の車両は、軽量で輸送人員が多い。中国のは日本製。多分世界でこれが使われるであろう。